【完】ふたりは幼なじみ。〜クールな執事の甘い溺愛〜

子供の頃、私はワガママで泣き虫だった。


だけど、私の涙を止めてくれるのは、いつだってかーくんだった。



退屈な時、相手をしてくれたのも。


投げ出したくなるような宿題に根気よく付き合ってくれたのも。


カミナリが怖い時、そばで手を握っていてくれたのも。



困ってる時やピンチの時、助けてくれたのは、いつだってかーくんだ。


かーくんがいたから、私は色んなことを乗り越えられたし、この窮屈なお嬢様生活を頑張ることができた。


それなのに……どうして。



『もう、俺に構うな』



どうしてそんなこと言うの…?


私たちはもう、あんなふうにふざけあったり、ケンカすることもできないの?



辛いよ……。



かーくんと話したい。


かーくんのそばにいたい。


かーくんのいない毎日なんて、嫌だよ…。


< 252 / 336 >

この作品をシェア

pagetop