【完】ふたりは幼なじみ。〜クールな執事の甘い溺愛〜
子供の頃、私はワガママで泣き虫だった。
だけど、私の涙を止めてくれるのは、いつだってかーくんだった。
退屈な時、相手をしてくれたのも。
投げ出したくなるような宿題に根気よく付き合ってくれたのも。
カミナリが怖い時、そばで手を握っていてくれたのも。
困ってる時やピンチの時、助けてくれたのは、いつだってかーくんだ。
かーくんがいたから、私は色んなことを乗り越えられたし、この窮屈なお嬢様生活を頑張ることができた。
それなのに……どうして。
『もう、俺に構うな』
どうしてそんなこと言うの…?
私たちはもう、あんなふうにふざけあったり、ケンカすることもできないの?
辛いよ……。
かーくんと話したい。
かーくんのそばにいたい。
かーくんのいない毎日なんて、嫌だよ…。