【完】ふたりは幼なじみ。〜クールな執事の甘い溺愛〜
目を覚ましたら、目が真っ赤に腫れていた。
泣きながら眠ってたみたい。
最近私は夜ぐっすり眠ることができなくて、授業中もますます居眠りばかりだ。
心の中にポッカリ穴でも空いたみたいに、何もやる気がしない。
言われたとおりのスケジュールをただこなすだけの毎日。
時々なんのためにこんなことをしているのかわからなくなる。
紫苑はすごく優しくて、元気のない私に気を使ってくれてるけど、それでもまだ慣れない。
かーくんがいないとやっぱり、なにかが足りなくて。
もともと窮屈だった生活が、ますます窮屈になっただけだった。
「腕、だいぶ良くなりましたね」