【完】ふたりは幼なじみ。〜クールな執事の甘い溺愛〜
「ご主人様、お嬢様を真っ先に見つけたのは神楽ですよ」
そしたら急に紫苑が、パパに向かってそんなことを言い出して。
「そうだ。神楽、お前はなぜ梨々香がここにいるとわかったんだ?」
パパがかーくんにそう尋ねると、かーくんはさっきの石をまたポケットから取り出した。
「あぁそれは…この石が置いてあったのを見て、この公園に昔一緒に来たことを思い出したんです」
それを聞いて目を丸くするパパ。
その横でほほ笑む紫苑。
そして、
「ほらね。お嬢様のことはやっぱり、神楽が一番よくわかってるんです。
彼は、お嬢様のことを子供のころからずっと近くで見守ってきたんですから。
僕じゃとても敵いません」