【完】ふたりは幼なじみ。〜クールな執事の甘い溺愛〜
しまいには怒り出して。
「いえ、そんなことは!」
「パパ!違うわっ!!」
だから私はすかさずパパの目の前に飛び出して、腕をつかんだ。
「かーくんはそんな人じゃない!
かーくんはずっと、ちゃんと、私の執事でいようと頑張ってくれてたわ!
先に好きだって言ったのは私なのっ!」
「なにぃっ!?」
「お願いよ、パパ…っ」
目に涙をためながら、必死でパパに訴える。
「私が生まれてはじめて本気で好きになった人なの…」
そう。はじめての恋なの…。
「御曹司と結婚するって約束を果たせないなら、私がかわりにいっぱい勉強して、パパの会社を継ぐわ。
かーくんと一緒にいられるならなんだってする。
だから、お願い…っ」
まっすぐパパの目を見つめる。
「認めてくれるまで、私、ここから帰らないから!」