【完】ふたりは幼なじみ。〜クールな執事の甘い溺愛〜

それを見て、りぃは相変わらずだなと思う。


授業聞かないでこんなもん作ってたのかよ。バカだな。



だけど思わず頬が緩む。


俺のことなんて忘れて過ごしてると思ったのに、実は心配してくれてたんだと思ったら、たまらなく嬉しくなった。



ルーズリーフのお守りには、りぃの下手くそな字で「元気守 かーくん専用」と書いてある。


子供みたいな発想がりぃらしい。



「…バカお前。授業中に何やってんだよ」



「だってかーくんが心配で」



「大丈夫だよ。もうだいぶ元気になったし」



俺がそう答えると、ぱぁっと目を輝かせるりぃ。



「ほんと!?」



そんな彼女が可愛くて、ちょっとだけ素直になってみた。



「うん。今のでまた元気出た」



「えっ!お守り効果?」



「さぁ。りぃの元気がうつったんじゃねぇの」



「うそ、よかった~!」


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