【完】ふたりは幼なじみ。〜クールな執事の甘い溺愛〜
驚きのあまり私が全力否定しても、レミはなぜかニヤニヤしてる。
たぶん、レミはかーくんをこの上なくイイ男だと思ってるから、そんなとんでもない冗談を言うんだろう。
でも、どんなにかーくんがイイ男でも、私たちはそういう関係にはなれない。
かーくんだって私のことは恋愛対象だと思ってないはずだし、ましてや結婚なんて最初から無理だ。
いつかそれぞれに恋愛をして、それぞれ好きな人と結婚するんだ。
「私は神楽くんは執事にしとくにはもったいない男だと思うけどね」
「うーん…」
まぁ、それは言えてるかもしれないけど。
だけどそんな話をしていたら、いつの間にか渡り廊下まで来ていた。
グラウンドを見ると、たくさんの執事科の生徒が集まっていて、サッカーボールを蹴ったり走ったりして遊んでる。
だけど、ここからだと思った以上に距離があったので、誰が誰かよくわからなかった。
これじゃ、教室から見たほうがずっと見やすかったな…。
「なにこれ~全然見えないし~」