【完】ふたりは幼なじみ。〜クールな執事の甘い溺愛〜
そう言われて頭が真っ白になった。
…非売品!?
じゃあそう簡単には弁償できないじゃない。
あ、でもネットで探せば何とか入手できるかな?
もしくはパパにお願いしてそのマスコットの会社にもう一度作ってもらうとか…?
どうしよう……。
「だからさぁ、もう手に入んねぇんだよ。
つーことで、別の形でお詫びしてもらえねぇかな?キミ可愛いし」
「…っはい?」
男はそう言うと急にニヤついて、私の腕を掴む。
そしてぐいっと自分のほうに引き寄せてきた。
「別の形でっていうのは……」
「デートしてよ」
「えぇっ!?」
で、デート!?
そんなお詫びの仕方って…。
「い、嫌よっ、そんなの…」
だけど私が断っても、彼は手を離そうとはしない。
むしろさらに強くぎゅっと握られて。
「なんだよ。自分が悪いんだろ〜?」