【完】ふたりは幼なじみ。〜クールな執事の甘い溺愛〜

じぃっと睨みつけてくる。



たしかに、今のは私が悪い。


だけど、お詫びがデートっていうのはちょっとどうかと思う。


なんとか他の方法で納得してくれないかな?


なんて考えてたら、



「もしくは、今ここでチューしてくれてもいいけど?」



「…はぁっ!?」



何この人…。とんでもないチャラ男だ。


いきなりキスしろなんて、そんなこと言う人初めて見た。



「そ、そんなの無理に決まってるでしょ!

離して…っ」



「だったらデートくらいしてくれよ〜。なぁ」



男はジリジリとさらに顔を近づけてくる。


本当に最悪。なんでこんなことになっちゃったんだろう。



だけど、ただのナンパならまだしも、今回は私に非があるから逃げるわけにもいかないし。


どうしよう…。


どうしたら許してもらえるのかわからないよ…。



そう思ってギュッと唇を噛み締めた時だった。



「…うちのお嬢様に、何か?」


< 79 / 336 >

この作品をシェア

pagetop