【完】ふたりは幼なじみ。〜クールな執事の甘い溺愛〜
じぃっと睨みつけてくる。
たしかに、今のは私が悪い。
だけど、お詫びがデートっていうのはちょっとどうかと思う。
なんとか他の方法で納得してくれないかな?
なんて考えてたら、
「もしくは、今ここでチューしてくれてもいいけど?」
「…はぁっ!?」
何この人…。とんでもないチャラ男だ。
いきなりキスしろなんて、そんなこと言う人初めて見た。
「そ、そんなの無理に決まってるでしょ!
離して…っ」
「だったらデートくらいしてくれよ〜。なぁ」
男はジリジリとさらに顔を近づけてくる。
本当に最悪。なんでこんなことになっちゃったんだろう。
だけど、ただのナンパならまだしも、今回は私に非があるから逃げるわけにもいかないし。
どうしよう…。
どうしたら許してもらえるのかわからないよ…。
そう思ってギュッと唇を噛み締めた時だった。
「…うちのお嬢様に、何か?」