【完】ふたりは幼なじみ。〜クールな執事の甘い溺愛〜
その日の夜、私はなぜかパパに突然呼び出された。
「梨々香、ちょっと来なさい」
パパの書斎に入ると、なにやらワケアリなムードが漂っていて…。
少しドキドキしながらパパに問い掛けてみた。
「…で、話って、何?」
するとパパは、うーむ、と腕に手を組みながら少し考え込んで。
「…実はだな、その……」
「ん?」
「お見合い…してみないか?」
「……はっ?」
その言葉に私は雷が落ちたかのような衝撃を受けた。
お、お見合い!?冗談でしょ……。
よりによってあのパパが?
昔から私に男を近づけたがらなかった、彼氏ができるのを嫌がっていた、あのパパが。
まさか、お見合いの話を持ってくるなんて。