【完】ふたりは幼なじみ。〜クールな執事の甘い溺愛〜
「ちょっ、ちょっとまって…!!
ど、どうしたの?いきなり」
慌ててパパを問い詰める。
するとパパは腕を組んだまま渋い顔で、
「いやな、ワシの友人の頼みなんだ。
彼が、自分の息子とお前を会わせたいと言っていてな。
別に必ずしも結婚を前提にとか、そういうわけではない。ただ一緒に食事をするだけでいいそうだ。
どうだ。試しに会ってみないか?」
「……えっ」
なにそれ。友達に頼まれたからなの…?
でも私、そんな知らない人といきなり会って食事するとか、嫌だよ。
そういう形式ばった感じの会食は苦手だし、万が一、交際を申し込まれて断るとかそういう事になっても気まずいし。
向こうの親にも気を使うし…。
「こ、断るわけにはいかないの…?それ」
恐る恐る尋ねたら、パパは首を横に振る。
「会うだけでもいいから、会ってみてくれ。
お前と同じ学校の同級生だぞ。
名前はたしか、二階堂優(すぐる)くんだ」
「…えっ!?」