【完】ふたりは幼なじみ。〜クールな執事の甘い溺愛〜
かーくんの育った篠崎家は、代々うちの西園寺家に執事として仕えてきた家系で、かーくんのパパは今じゃうちのパパの秘書みたいな役割をしてるし、家だってうちの敷地内のすぐ隣の建物に住んでいる。
かーくんの従兄弟だって、同じく執事として働いてくれてるし、他にもメイドや運転手が何人かいるけれど、篠崎家に対するうちの親の信頼は別格だ。
私が高校生になるまではかーくんのお爺さんにあたる環(たまき)さんが私の世話をよくしてくれていたんだけど、私がおてんばすぎたせいか、歳のせいか、腰を悪くしてしまったのもあって、ある日引退することに。
代わりに高校生になったかーくんがそれを引き継いだ。
といっても、もとからかーくんは私といつも一緒にいたし、ボディガードみたいに私を見張ってくれてたけどね。
執事として一人前と認められるのは20歳になってから。
だからかーくんはすごく優秀ではあるけれど、まだまだ見習いなんだ。