【完】ふたりは幼なじみ。〜クールな執事の甘い溺愛〜
「だってどんな女子も相手にしなかった彼が、梨々香とならお見合いする気になったんでしょ?
すごくない?」
たしかに。言われてみればそうかもしれないけど。
「…それ、ただ親に言われて断れなかったんじゃなくて?」
実際は、私みたいな感じなんじゃないかなぁ。
「いやいや、絶対梨々香に興味があるのよ。
そうに決まってるって!」
「え〜っ…」
「だから報告、楽しみに待ってるわよ〜」
なんだかレミは楽しそう。
もし彼女が言うように、本当に興味を持たれちゃったんだとしたら、ますます不安だけど。
でもべつに、だからって気に入られるとは限らないよね。
私、あまり女の子らしいタイプじゃないし、他の特別科の子に比べたら全然お嬢様っぽくないし。
二階堂くんみたいな人はきっと目が肥えてるから、私なんか選ばないはずだよ。うん。
とりあえず一回食事するだけだし、あまり深く考えないでいこう…。
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