あの時君が伸ばした手は
「もしもし?」

机に突っ伏したまんま電話を取る。

『川本、今日さ、美咲と琴音と江角に会ったんでしょ?』

「うん。会ったけど。」

『どうだった?』

僕は3人から聞いた話を話した。

「今一番動機があるのは江角。だけど証拠もないし、決め手もない。みんな怪しくてどうしたらいいのか分からないよ。」

僕はさっきのティッシュを手に取った。

「もう探偵にでも頼もうかな……。」

もう弱音しか吐いてなかった。

でも桐谷さんは。

『それもアリかもね。』

賛成してくれた。
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