あの時君が伸ばした手は
「……諸星さんは、将来の夢とかあるの?」

「私?」

「うん。」

「私は……。」

彼女は遠くを見つめた。


目の前には自販機。
なのにまるでその向こうが見えているような感じだった。

ずっと遠く。
壁を通り抜け、空の彼方を見ているみたいだ。
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