あの時君が伸ばした手は
「そうだな~。具体的には決めてないけど、夢ならあるよ。」


「どんな夢?」


彼女は上目遣いで僕を見た。


「笑わない?」

「笑わない。」

彼女は一度うつむき、言った。


「私ね、検索エンジンで検索される人になりたい。」


「……え?」


少し……いや、だいぶ意外な回答に驚く。


検索エンジンで検索される人って……何?

少し笑ってしまった。
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