宝物な君と
「うわっ、新鮮!嬉しい!」

「うるせぇ。」

はしゃぎまくる蒼空くんに、冷たい視線を浴びせる瀬高孫。

そんなにイヤなら来なきゃいいのに。

「紅さん、七くんのお迎えの時間じゃないですか?」

あっ。いつのまにか18時だわ。

『葉ちゃん少しの間よろしく。』

私はサロンをとると、コートだけを着て2人に頭を下げてからカフェをでる。

…と、後ろから人の気配。

『…何ですか?』

「夕方とはいえ暗い。1人で行くのは危機感がない。」

立ち止まらない私に、瀬高孫はついてくる。

だから?

『あなたにお付き合い頂く理由がありません。お戻りください。』

断ってるのに!

黙ってついてくるんですけど!

そのまま無視して、保育園に入り七くんと手を繋いで出てくると。

壁にもたれてヤツがいる。

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