宝物な君と
私は…七くんのママで…七くんのことだけ考えて、生きていくって決めて…。

弓弦くんを大好きな気持ちも忘れてなくて。

他の人のことなんて、考えられる余裕なんかなくて…。

「紅、ごちゃごちゃ考えるな。旦那を大切に思っているままでいい。オレに七世のことを半分守らせてくれるだけでいい。それがオレの望みだ。」

永久…。

『永久…でも。』

「ちなみに、しばらくLuciaに行かなかったのは、週刊紙に動物園の時のオレ達が撮られて本命か?って、記事がでそうだったから、行かなかっただけだからな。まだ、お前がオレにおちる覚悟もないのに、世間にでて面白おかしく書かれても困るだろ。オレはいつ公表してもいいんだけどな。蒼空が七世のことを考えろって言うから。あと、駅で一緒にいた女はイトコだ。マスコミの目を拡散させるために、わざと歩いたんだからな。たまたま見られるとは思ってなかったが。」

私、モヤモヤしてたのが少し晴れた?

それにしてもマスコミって。

やっぱり有名人なんだな、永久って。

「オレはお前がオレを選んでくれるなら、どんなことからも守るし、一生大事にするよ。紅…駄目か?」

強気な永久が最後だけ弱々しく、聞いてくる声に。

なんだかもう心臓がぎゅーってなって。

苦しくて、思わず抱きついてしまった。

『永久のばか。ドキドキし過ぎて心臓痛い。』

そのまま、さらにぎゅっと力を込めて抱き締めて、永久を見上げて笑う。
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