宝物な君と
蒼空くんが不思議そうに、七くんに質問する。

「うん、人だね。」

『七くん、誰かに会いたいの?』

芸能人とか、ヒーローとか、無理難題だったらどうしよう!

「誰だ?」

永久が考えてもわからないと、すぐに聞こうとするけど、なるべく叶えてあげたい息子の願い。

内心ドキドキしながら聞いていた。

「赤ちゃんだよ!弟か妹がほしい!」

……かいとくん家、産まれてたわ。

去年の12月に女の子が。

固まる私。

ポカン顔の蒼空くん。

ニヤリと笑う永久。

えっ?ニヤリ?

何言うつもり?!

「七世、弟か妹をサンタに頼んで叶えてやりたいけど、紅とオレが結婚しないとサンタでも難しいんだよ。なかなか渋ってる紅に、早くオレと結婚するように言って?そしたら、来年のクリスマスにはどっちかいると思うぞ。オレ頑張るから。」

『永久!』

頑張るって…子供に言うな!

もうっ。
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