嘘つき天使へ、愛をこめて
▽愛
愛したい
_雅side_
◇
俺は、おかしくなった。
昨日から、というか正確にはサリがやってきたあの日から。
最初は純粋な興味だった。
華奢で、ちびっこくて、やたらと美人で、そんな見た目とは裏腹に強気な性格で俺たちを怖がる様子も見せなくて。
もともと俺は女には興味がないタチだ。
サリに対してだって、最初は別に女として興味があったわけではないと思う。
なにを隠しているのか分からない、掴みどころのないヤツだなと危険視していたくらいだ。
それでも、時々見せるサリの切なげな顔やなにかを諦めたような瞳、素直な一面を見るたびに、俺は惹かれてしまった。
いや、惹かれたと言うよりは知りたいと思ってしまった、の方が正しいかもしれない。