別れたいのに愛おしい~冷徹御曹司の揺るぎない独占愛~
「早く教えておいてよ、今日噂を聞いて驚いたわ。理沙から奏人君は実は大きな会社の御曹司だったって聞いてたけど、まさか自分の会社の御曹司だとは思わないじゃない?」
「確かに。私も初めは信じられなかった」
「せめて北条って苗字を言ってくれたら、予想できたかもしれないのに」
梓は不満そうに言う。
「言わなかったっけ?」
「聞いてない。小林じゃなかったって話だけ」
「そうだっけ? でも梓も追及しなかったよね」
そう言うと、梓はちょっと気まずそうな顔になる。
「まあ、奏人くん自体にあまり感心が無かったからね……で、どうなの? 彼のアシスタントになったんでしょう?」
興味深そうな梓に、私は淡々と応える。
「別人みたい。梓も見たら驚くと思うよ」
「どんな風に?」
「洗練されたイケメンって感じ。仕事も出来るし隙がない感じ」
「嘘でしょ?」
「ほんと、明日営業部に来てみなよ」
聞くより見たほうが納得出来るだろう。
「朝一で行くわ」
梓は断言すると、ビールを豪快に飲み乾した。
私も飲みたい気分なので真似してジョッキを手に取る。
「確かに。私も初めは信じられなかった」
「せめて北条って苗字を言ってくれたら、予想できたかもしれないのに」
梓は不満そうに言う。
「言わなかったっけ?」
「聞いてない。小林じゃなかったって話だけ」
「そうだっけ? でも梓も追及しなかったよね」
そう言うと、梓はちょっと気まずそうな顔になる。
「まあ、奏人くん自体にあまり感心が無かったからね……で、どうなの? 彼のアシスタントになったんでしょう?」
興味深そうな梓に、私は淡々と応える。
「別人みたい。梓も見たら驚くと思うよ」
「どんな風に?」
「洗練されたイケメンって感じ。仕事も出来るし隙がない感じ」
「嘘でしょ?」
「ほんと、明日営業部に来てみなよ」
聞くより見たほうが納得出来るだろう。
「朝一で行くわ」
梓は断言すると、ビールを豪快に飲み乾した。
私も飲みたい気分なので真似してジョッキを手に取る。