別れたいのに愛おしい~冷徹御曹司の揺るぎない独占愛~
「理沙がこんなに早く結婚するとは思わなかったわ」
「どうして?」
「だって理沙って相手に潔癖さを求めていたじゃない? 嘘を言わない誠実な人じゃないと駄目だって。そんな人滅多にいないと思ったから、理沙は結婚遅くなるだろうなと思ってたんだ」
「そうなの? 嘘をつかない人ってそんなに珍しいのかな?」
周りがそんなに嘘つきだらけとは、思わないけど。
「嘘にもいろいろ種類があるじゃない? 相手を傷つける嘘もあるし、相手を傷つけたくなくてつく嘘もある。私の場合は、何でも馬鹿正直に話すのが正しいとは思えないから、あえて黙っている事もある。嘘とは言わないかもしれないけど、以前の理沙の感覚だと不誠実に感じるんじゃない? でも私だけじゃなくそんな風に思ってる人は結構いると思うんだ」
「そうだね……今なら梓の言うこと少しは分るよ」
長く続いた奏人の嘘だって、私を傷付けたくて
ついた訳じゃない。
「まあ、とにかく良かったよ。理沙が幸せそうで」
「うん、凄く幸せ」
存分にのろけて見せると、梓に今日は奢れと言われてしまう。
梓には何かと相談に乗ってもらってるし、たまにはいいかな。
だけどその分、更に遠慮なくのろけさせてもらうけど。
気分よくおしゃべりに興じしばらくすると、梓が真面目な顔をして言った。
「どうして?」
「だって理沙って相手に潔癖さを求めていたじゃない? 嘘を言わない誠実な人じゃないと駄目だって。そんな人滅多にいないと思ったから、理沙は結婚遅くなるだろうなと思ってたんだ」
「そうなの? 嘘をつかない人ってそんなに珍しいのかな?」
周りがそんなに嘘つきだらけとは、思わないけど。
「嘘にもいろいろ種類があるじゃない? 相手を傷つける嘘もあるし、相手を傷つけたくなくてつく嘘もある。私の場合は、何でも馬鹿正直に話すのが正しいとは思えないから、あえて黙っている事もある。嘘とは言わないかもしれないけど、以前の理沙の感覚だと不誠実に感じるんじゃない? でも私だけじゃなくそんな風に思ってる人は結構いると思うんだ」
「そうだね……今なら梓の言うこと少しは分るよ」
長く続いた奏人の嘘だって、私を傷付けたくて
ついた訳じゃない。
「まあ、とにかく良かったよ。理沙が幸せそうで」
「うん、凄く幸せ」
存分にのろけて見せると、梓に今日は奢れと言われてしまう。
梓には何かと相談に乗ってもらってるし、たまにはいいかな。
だけどその分、更に遠慮なくのろけさせてもらうけど。
気分よくおしゃべりに興じしばらくすると、梓が真面目な顔をして言った。