別れたいのに愛おしい~冷徹御曹司の揺るぎない独占愛~
「うそ……酷い」
思わず呟くと、松島さんが私をチラリと見た。
「本当よ。あの頃の私は仕事を辞められない事情が有ったからこいつの言う事に従ったけど、絶対許さないと心に誓っていた。いつか復讐してやるって」
「復讐……」
「そうよ。この男が一番大事にしてるのは自分の地位だから、いつかそれをメチャクチャにしてやろうと思った。ずっとチャンスを伺っていたのよ……ねえ!」
松島さんは、滝島課長に再び目を向ける。
「北条君にこれ以上文句をつけるなら、私はあんたを訴えるわ、婚約破棄と脅迫でね」
「な、なんだと? 今頃そんな訴えが認められる訳ないだろう?」
滝島課長の反撃にも松島さんは余裕で微笑む。
「あら、訴えるのは自由じゃないの? その訴えは認められないかもしれないけど、あんたの経歴には間違いなく傷がつくわ。大事な奥様にも知られるかも」
松島さんは、滝島課長をどんどん追い詰める。
す、凄すぎる。
緊張感も最高潮に達した時、滝島課長が乱暴に立ち上がり、足音荒く部屋を出て行き、この事件は一応の結末を迎えた。
思わず呟くと、松島さんが私をチラリと見た。
「本当よ。あの頃の私は仕事を辞められない事情が有ったからこいつの言う事に従ったけど、絶対許さないと心に誓っていた。いつか復讐してやるって」
「復讐……」
「そうよ。この男が一番大事にしてるのは自分の地位だから、いつかそれをメチャクチャにしてやろうと思った。ずっとチャンスを伺っていたのよ……ねえ!」
松島さんは、滝島課長に再び目を向ける。
「北条君にこれ以上文句をつけるなら、私はあんたを訴えるわ、婚約破棄と脅迫でね」
「な、なんだと? 今頃そんな訴えが認められる訳ないだろう?」
滝島課長の反撃にも松島さんは余裕で微笑む。
「あら、訴えるのは自由じゃないの? その訴えは認められないかもしれないけど、あんたの経歴には間違いなく傷がつくわ。大事な奥様にも知られるかも」
松島さんは、滝島課長をどんどん追い詰める。
す、凄すぎる。
緊張感も最高潮に達した時、滝島課長が乱暴に立ち上がり、足音荒く部屋を出て行き、この事件は一応の結末を迎えた。