別れたいのに愛おしい~冷徹御曹司の揺るぎない独占愛~
「ご機嫌だな」

「幸せだなって思って。奏人とやり直せて本当に良かったよ、私が拒否してる時も奏人が寄り添ってくれたからだよね……ありがとう」

「……そういう事言うな。明日は忙しくなりそうだから、大人しく寝ようと思ったのに」

「え……」

突然色気に溢れた目をされて、ドキリとしてしまう。

奏人は「ご馳走様」と言い、浴室に向かって行く。

……奏人って時々色気を醸し出すんだよね。


あんな目で見つめられると、顔に熱が集まってしまう。

つい、いろんな事を想像してしまうのだ。

まあ明日は、経営発表会だから何もされないと思うけど。

そう油断していたんだけど、シャワーを浴び終えた奏人に、ベッドに連れ込まれてしまった。

「か、奏人待って」

そう言って抵抗しても、何かのスイッチが入ったかのような奏人には通用しない。

強い力で組み敷かれ、首筋に唇を這わされて、私は早くも身体の力が入らなくなっていた。
< 190 / 208 >

この作品をシェア

pagetop