別れたいのに愛おしい~冷徹御曹司の揺るぎない独占愛~
滝島課長は、私と奏人が付き合っていた事を知っているの?
ふたりでいる時に、偶然会った記憶はないし、奏人のことは会社では梓にしか話してないから、誰かに聞いた可能性も少ない。
それなのに、どうして?
滝島課長の言ったことが気になって、午後の仕事に集中出来ない。
奏人は、部長と挨拶回りに行ってしまったけれど、何点か資料作成を頼まれているから結構忙しいというのに。
もし、課長が私たちの関係を知っていて、その事を他の同僚たちに話してしまったら……そう考えると落ちつかないのだ。
それでもなんとか資料作成を進めていると、急に声をかけられた。
「中瀬さん」
「えっ?」
真後ろからの声に思わずびくりとしてしまう。
振り返ると、松島さんが立っていて、私のPCの画面をじっと見つめていた。
いつから居たんだろう。
気配を消して背後に立つの止めて欲しい。
そんなことをベテランの先輩にはっきり言えるはずもないので、私は仕事の手を止めて作り笑いを浮かべた。
「松島さん、どうしたんですか? 」
「中瀬さん、今日のお昼、北条君と一緒だったでしょう」
作り笑いが一瞬にして、崩れてしまった。
ふたりでいる時に、偶然会った記憶はないし、奏人のことは会社では梓にしか話してないから、誰かに聞いた可能性も少ない。
それなのに、どうして?
滝島課長の言ったことが気になって、午後の仕事に集中出来ない。
奏人は、部長と挨拶回りに行ってしまったけれど、何点か資料作成を頼まれているから結構忙しいというのに。
もし、課長が私たちの関係を知っていて、その事を他の同僚たちに話してしまったら……そう考えると落ちつかないのだ。
それでもなんとか資料作成を進めていると、急に声をかけられた。
「中瀬さん」
「えっ?」
真後ろからの声に思わずびくりとしてしまう。
振り返ると、松島さんが立っていて、私のPCの画面をじっと見つめていた。
いつから居たんだろう。
気配を消して背後に立つの止めて欲しい。
そんなことをベテランの先輩にはっきり言えるはずもないので、私は仕事の手を止めて作り笑いを浮かべた。
「松島さん、どうしたんですか? 」
「中瀬さん、今日のお昼、北条君と一緒だったでしょう」
作り笑いが一瞬にして、崩れてしまった。