嘘つきには甘い言葉を
「隼人さんと龍君、仲いいんだね」
正直まだ二人が続いてるとは思わなかった。
「あいつ、本当にイイ奴だよな。桜があいつを選んで当然だと思った」
「え?」
首を傾げて隼人さんを見上げる。
そんな風に思ってたんだ。何だか隼人さん、少し変わった……?
隼人さんが友達の事をよく言うことはあんまりなかったから、不思議。
特にサークルの人の事は信用するなとかひどいこと言ってたもんね。
前より落ち着いたというか、大人っぽくなったというか……この色気、やばい、かも。
「私が好きなのは隼人さんだけだよ」
急に恥ずかしくなって目をそらしたら、「当たり前だろ。いくら龍にでも、桜は譲らない」ってまた顔が近づいてくる。
「あのさ、二人きりになってからにしてくんない?」冷ややかな声で後ろから声をかけられてモニターに目を向けると、私と隼人さんのキスシーンが映し出されていた。
うう、恥ずかしすぎる……。
平気な顔してる隼人さんは、どういうつもりなのよ。
いつもの高慢な笑顔。この人がすると嫌味がなくて。
これが私は好きなんだからもうどうしようもない。
「ほら、代表。ちゃんと挨拶して来いよ」
「はいはい」
ミノルさんからマイクを受け取って隼人さんが歩き出す。
自信に溢れたこの後ろ姿に、ずっとついていきたいって思う。
ミノルさんが私に囁いた。
「もう別れるのやめといてくれない? SIZEのイベントに乗り気じゃない隼人なんか初めて見たよ。本当にヒヤヒヤした」
「そんなんですか?」
いつも楽しそうにタブレットに向き合ってた隼人さんが目に浮かんで、意外過ぎて首を傾げる。
「そうだよ。君に振られてからしばらくひどかったんだ。今回のイベントこけるかと思ったよ」
会場が拍手に包まれて、ステージには幕が降りる。隼人さんが戻ってきて、私の頭に手を置いた。
「お待たせ。
じゃ、ミノル片付けよろしくな。
桜、行くぞ」
私の右手は身勝手な隼人さんに捕まって引っ張られる。
正直まだ二人が続いてるとは思わなかった。
「あいつ、本当にイイ奴だよな。桜があいつを選んで当然だと思った」
「え?」
首を傾げて隼人さんを見上げる。
そんな風に思ってたんだ。何だか隼人さん、少し変わった……?
隼人さんが友達の事をよく言うことはあんまりなかったから、不思議。
特にサークルの人の事は信用するなとかひどいこと言ってたもんね。
前より落ち着いたというか、大人っぽくなったというか……この色気、やばい、かも。
「私が好きなのは隼人さんだけだよ」
急に恥ずかしくなって目をそらしたら、「当たり前だろ。いくら龍にでも、桜は譲らない」ってまた顔が近づいてくる。
「あのさ、二人きりになってからにしてくんない?」冷ややかな声で後ろから声をかけられてモニターに目を向けると、私と隼人さんのキスシーンが映し出されていた。
うう、恥ずかしすぎる……。
平気な顔してる隼人さんは、どういうつもりなのよ。
いつもの高慢な笑顔。この人がすると嫌味がなくて。
これが私は好きなんだからもうどうしようもない。
「ほら、代表。ちゃんと挨拶して来いよ」
「はいはい」
ミノルさんからマイクを受け取って隼人さんが歩き出す。
自信に溢れたこの後ろ姿に、ずっとついていきたいって思う。
ミノルさんが私に囁いた。
「もう別れるのやめといてくれない? SIZEのイベントに乗り気じゃない隼人なんか初めて見たよ。本当にヒヤヒヤした」
「そんなんですか?」
いつも楽しそうにタブレットに向き合ってた隼人さんが目に浮かんで、意外過ぎて首を傾げる。
「そうだよ。君に振られてからしばらくひどかったんだ。今回のイベントこけるかと思ったよ」
会場が拍手に包まれて、ステージには幕が降りる。隼人さんが戻ってきて、私の頭に手を置いた。
「お待たせ。
じゃ、ミノル片付けよろしくな。
桜、行くぞ」
私の右手は身勝手な隼人さんに捕まって引っ張られる。