レンアイ前線、雨のち晴れ【LOVEドロップス参加作品】
でももしかしたら、ずっと前から答えは出ていたのかもしれない。
君の心の中には、他の人がいたのかもしれない。
それは、私がいちばん信頼している人――……。
時には一緒に買い物したり、時にはお互いの家に泊まったり。
私にとって、本当に頼れる存在だった。
だから、余計に分からなくなるんだ。
彼女が、なぜあんな話をしたのか。
ほんの少しでも、私に期待を持たせるような言葉を掛けたのか。
理由が分からない。
理由を知るのが恐い……。
私って、本当に臆病者だな。
一夜明けて、ようやく引っ込んだ涙が、また溢れだしそうになる。
ツンとしてきた鼻をすすりながら、私はベッドに両手を付き、少し黄ばんだ天井を見上げた。