レンアイ前線、雨のち晴れ【LOVEドロップス参加作品】
「……でも、昨日一緒にスーパーにいたじゃない。
仲良さそうに笑い合って……。
それにさっきだって、梓が、梓がって、そればっかり……」
……目尻に涙が浮かぶ。
私、いつからこんなに泣き虫になったのだろう?
昨日から、涙腺が緩みっぱなしだ。
隣にいる君の視線が、顔の片側に集中している。
だけど、それからすぐに、その視線が空に向けられたのがわかった。
「……まいった。
昨日そんな所見られてたんだ」
「……」
まいった。
それは、どういう意味――……?
君の表情が気になって、少しだけ横を向く。
その瞬間、君の手が私の肩に回され、
ぎゅっと引き寄せられた。
「!!」