レンアイ前線、雨のち晴れ【LOVEドロップス参加作品】
「ちなみに、昨日梓とスーパーにいたのは、今日の買い出しをしてただけ。
アイツ、しずくが好きだからコレを買え、アレを買えってうるせんだよ。
オマエが絶対に来るって思ってたみたい」
「梓……」
私は何を勘違いしていたのだろう。
今度会ったら、梓に謝らなきゃ。
そう、思った。
「じゃあ梓とは……」
そう言いかけた私を遮るように、君は言う。
「何でもねぇよ。
一年前も、今も、オレが好きなのは……」
そこまで言うと、じっと私を見つめ、再び空を見上げ、思いっきり息を吸い込んだ。
「やーめたっ!!」
「へっ!?」
拍子抜けする私の隣で、君はなぜか立ち上がり、両手を上に挙げて伸びをする。