【短編】大嫌いな君にデートに誘われたって行くわけないでしょ。多分。
消えた君
「え、白山くん今日も来てないんですか?」
「うん。昨日も来てなかったわよね…ちょっと心配」
と図書の川西先生。
数日後、白山くんが委員会にこないことが増えた。
そして次の日も、次の日も、白山くんは委員会にこなかった。
なんで?
いつも私の周りをうろちょろして、邪魔ばっかりしてたのに。
どうして急にいなくなっちゃうのよ。
本当自分勝手。
「白山なら一昨日から肺炎で入院してるよ。風邪こじらせて。親御さんの話によると、大したことないそうだ」
白山くんの担任の先生はそう言って、病院先と部屋番号を書いた紙を渡してくれた。
心配して損した。
元気ならわざわざお見舞いなんか…ねぇ。