【短編】大嫌いな君にデートに誘われたって行くわけないでしょ。多分。
僕らの初キス
「先輩…」
「ん?」
白山くんの声に振り向く。
「俺の初キス…」
「私よりちょっと早く経験済みだからって調子乗ってなーい?いいよ、今日だけ特別。聞いてやろうじゃない」
「本当に?」
2つも年上の先輩をバカにするでない。
「えぇ。いつどこでどんな子と。全部言いなさいよ」
「わかりました。ちょっと、耳貸してください」
「はぁ?聞いてる人私しかいないし!」
「照れるじゃないですか」
「意味わかんない…」
私は渋々、彼に耳を貸す。
「俺の初キスは…」
!!
「……っ!!!」
いきなり、唇に柔らかい何かがあたり、目の前は目をつぶった白山くんでいっぱいになる。
な
な
なにこれ。
私…白山くんに…。