【短編】大嫌いな君にデートに誘われたって行くわけないでしょ。多分。
煩い後輩
「だから行かないって!」
「どうしてですかー?」
「デートは好きな人としかしないから」
「ぶーー」
不満そうに頬を膨らませる白山くん。
あの日からずっと、白山くんのデートのお誘いは止まない。
「同級生の女の子誘いなよ」
「先輩がいいの!」
「無理」
私は即答して、図書室を出る。
「じゃあ…どうすれば好きになってくれるの?」
「さぁ…今は違う人でリフレッシュとかそういう気分じゃないの」
追いかけて図書室を飛び出してきた白山くんにそう答える。
「わかった」
おぉ。白山くんにしては珍しく素直。
「でもできるだけ早く吹っ切れてね?俺もお誘い多いから」
ムカッ
どっちが誘ってるのよ!
絶対に行ってやんないもんね!!