縁側で恋を始めましょう
そんなことを見透かしたようにフンと鼻で笑われた。
「じゃぁいいじゃん」
いやいや、よくない!!
それとこれとは別だ。
悠々自適にひとりで暮らしていたのに、他に人がいるとペースが乱れるし落ち着かない。
というか、何で急にここに住もうと思ったんだろう。
そもそも、事前になにかしら連絡はできたはずだ。
もちろんそんなことしてきたら、即断っていただろうけれど。
私は頭を抱えながら、暁を手招きした。
「ちょっとまって、暁。とりあえずそこに座りなさい」
「なんで」
「いいから!」
そう言って、不満そうな暁の腕を掴んでリビングのソファーに無理やり座らせた。
そして腕を組んで暁を見下ろす。
ここは年上として、ビシッと言ってやらねば。
「ちゃんと説明しなさい」
「説明って、だからここに住むんだって言ったろ」
「そうじゃなくて。ねぇ、おばさんたちはこのこと知っているの?」