縁側で恋を始めましょう


抵抗する間もなく触れた暁の唇は、私の唇を甘く優しく何度も角度を変えて吸う。
今度はそのまま耳の後ろへ降りてきて、首筋を妖しく這った。

「あ、暁っ」

ビクッと身体が反応し、抗議の声を上げるが暁は無視した。
身体に力が入らない。
ぞくぞくっと身体が震え、顔が赤面する。執拗に怪しく甘く這う唇に自然と吐息が上がってしまう。

なんだ、これは。なにがどうしてこんなことになっているんだ。
混乱する頭で必死に考えるが、意識が首筋へ向いてしまい思考が追いつかない。

「やっ、暁……」

そう言った自分の声が甘さを含んでいてドキッとする。
何て声をだしているんだ。
自分の声に動揺しているとかすかに暁が笑う声が聞こえた。
そして、チクンと首筋に痛みが走る。


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