この関係を壊してでも伝えたいこと


「嫌い!みんな嫌い…」


「じゃあ俺を好きになればいいんじゃない?」


彼は無表情で訳のわからないことを平然と言ってのけた。


状況的には私もなかなか酷いが。


「は?頭大丈夫ですか?」


「それはお前だけには言われたくない」


嫌そうにしかめた眉が表情を作ったので人間味があると彼に対して初めて思った。


「見ず知らずの人に何言ってるんですか?キモいですよ」


「見ず知らずって…御手洗亜湖だろ」


「そうですけど…まさかストーカー?」


「生徒会に入ってれば同じ高校なら知ってる」


生徒会、その言葉は世界で一番聞きたくない言葉だった。
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