この関係を壊してでも伝えたいこと

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「お、御手洗亜湖」


「みたらい、って苗字嫌いなんで呼ばないでください」


「まぁ、トイレ感は否めない」


「一回死にますか?」


「ほんと口悪いな…」


生徒会室のドアの前に体育座りをしていたアコに気がついた彼が寄ってきた。


「はいらねーの?」


「会長達がお話中なんで」


「別にいいだろ。お前も役員なわけだし」


「いえ…お二人の家の話なんで…」


「あぁ…なるほど」


お二人はあまりオープンにしてはいないが、親同士が決めた婚約者らしい。

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