この関係を壊してでも伝えたいこと
「容疑者は正直に答えなさい」
「…刑事さん信じてくれよ、俺はやってないんだ」
何をだ。
自分で言っていてアホらしく感じる。
「ふふ、いいですよ。しらを切るつもりですね?」
「いや、本当に身に覚えがないんだって」
「正直に言いなさい」
「だから何を…」
「緑川先輩のことどう思ってるんですか」
ふざけた態度が一変して遊の視線が厳しくなった。
「…そんなの親友だと思ってるよ」
「本当に?」
「あぁ」
嘘偽りのない本心を述べると6つの目玉に疑いを含んだ視線で射抜かれた。
「嘘をおっしゃい、証拠はあがってるのよ」
「亜湖もやるんかよ…」
扉からツカツカと歩いてきた彼女は、机に数枚の写真を叩きつけた。