この関係を壊してでも伝えたいこと
「…ほんとサイテー」
「目もあてられないです」
女子二人からのじっとりとした視線はなかなかくるものがある。
自分が最低なことをしたのは理解できたからなおさら。
「…今日はSDカード返しに来ただけだから帰る」
「逃げるんですか?」
「卑怯者!」
「はいはい、卑怯で結構。逃げるが勝ちってな」
腰を浮かせた俺の肩にふわり、手が置かれた。
「話はまだ済んでませんよ」
「いお…」
「「伊織刑事(デカ)!!」」
いつの間にか眼鏡をかけた伊織が不敵な顔をして俺を見下ろしていた。
何やかんやお前も乗り気なんだ…