この関係を壊してでも伝えたいこと
「いいじゃないですか赤!兄貴が応援団長してて憧れたなぁ」
「琥珀さんやってたね」
琥珀さんとは茜の敬愛するお兄さんのこと。
どちらかと言うとクールな琥珀さんが声を張り上げる姿に女子は釘付けだった。
わぁ、懐かしいな。
あれは一年生の時だったから…もうそんなに経つのか。
「ってことは、凛ちゃんと伊織は応援団するのかな?」
「楽しみ!伊織、写真撮ろうね」
「絶対似合う!」
私も写真撮ってもらおうっと。
「他人事だと思いやがって…」
「そうですよ、泣きますよ」
「神回避して絶対にやらない」
「羞恥で精神病んでしまいそうです」
体育会系とは縁がない彼らは嫌そうにしている。
凛ちゃんは熱血系のノリとか苦手だからしょうがないよね。