この関係を壊してでも伝えたいこと

「いいじゃないですか赤!兄貴が応援団長してて憧れたなぁ」


「琥珀さんやってたね」


琥珀さんとは茜の敬愛するお兄さんのこと。


どちらかと言うとクールな琥珀さんが声を張り上げる姿に女子は釘付けだった。


わぁ、懐かしいな。
あれは一年生の時だったから…もうそんなに経つのか。


「ってことは、凛ちゃんと伊織は応援団するのかな?」


「楽しみ!伊織、写真撮ろうね」


「絶対似合う!」


私も写真撮ってもらおうっと。



「他人事だと思いやがって…」


「そうですよ、泣きますよ」


「神回避して絶対にやらない」


「羞恥で精神病んでしまいそうです」


体育会系とは縁がない彼らは嫌そうにしている。


凛ちゃんは熱血系のノリとか苦手だからしょうがないよね。

< 22 / 309 >

この作品をシェア

pagetop