この関係を壊してでも伝えたいこと

「じゃあ、はーちゃんまた明日」


「ばいばい」


「白鳥、はーちゃんが不審者に遭わないように守れよ」


「はいはい、仰せのままに」


「不審者に遭わないようにって…大袈裟な」


門の前で手を振るちーちゃんが見えなくなる頃、白鳥が口をひらいた。


「亜湖と同じ組で嫌じゃないの?」


「私が?別に…嫌う理由ないよ?」






「凛の彼女だから」





ひたり、と包丁を心臓の手前で止められたような気がした。


次に下手なことを言ったら包丁は心を貫くだろう。
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