この関係を壊してでも伝えたいこと

店員さんと話す凛ちゃんをまわりの女の子がチラチラと目で追いかけている。


やっぱり?凛ちゃんは格好いいよね。


シンプルな私服は地味に見えるどころか、長い手足を強調していて惚れ惚れする。


真剣に話している姿に思わず見惚れていると真顔のまま私に近寄ってきた。




「あ、決まった?」


「うーん…」


自分の指に女物のリングをはめて、苦い顔をしている。


入るわけないでしょ、小指の第一関節がせいぜいだよ。


からかってやろうと口を開いたら、凛ちゃんが予想外の行動にでた。


「ちょっと彗月の指かして」


「えっ、まっ…」


何してるの…!!??

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