この関係を壊してでも伝えたいこと
「とにかく、彗月は手下Aが連れ去った」
「手下Aって茜のAですよね…」
「ああ、翡翠…あ、双子の弟な。が、この寸劇やれって言うから…俺は嫌だって言ったんだぞ?」
「琥珀さんって双子だったんですか?」
「返して欲しければ…聞くところそこなの?」
彼は棒読みのセリフを中断して苦笑した。
「シンプルに驚いたんで…」
「俺達は四人兄弟だから、上に若葉って兄貴がいるんだけど」
「赤井若葉って…英語の?俺のクラスの担任ですよ?」
「そう、あんなやつでも先生になれるんだから驚きだ」
情報量が多すぎて何か最重要な物なのかわからなくなってきた。