この関係を壊してでも伝えたいこと
翠色の花
「今日のお礼」
「ありがと、何だろう?」
帰り際に渡されたのは、私に似ていると言っていた猫のキャラクターのキーホルダー。
正直どこが似ているのかさっぱりわからない。
しいて言うなら黒いところ?
私の髪の毛は黒だから。
手のひらに乗るほどの大きさの黒猫としばし見つめ合う。
黒い毛並み、緑色の瞳。
ふふ、凛ちゃんが私のために選んでくれた。
留具の部分を指に通しても、大きさは合わず指輪のようにはしっくり来なかった。