ときのいたずら
「ほう、どんな用事だ?どこにある?そこまで送って行ってやるぞ」


(どこにって言われても……昔の地理なんてわかんないし)
《私はバカだった⌒☆》


すると周りのヤツらが騒ぎ立てる

「信長様!出歩かれては困ります!」

「御屋形様、それでは兵に示しが……」

「信長様!あなたは命を狙われているのですぞ?」

そういうと一斉に男達は私を見つめる

(あぁ、この目は懐かしいな。みんなが私に期待している目…懇願する目)


はぁ、と一つため息をつき私は言った


「すみません。嘘です。用なんてありません。なので冗談も程々にしていただきたい」


「冗談?……いや本気だったのだがなガハハハ笑」


豪快な笑いを見せた後に


「お前名はなんと申す?」


「……井上真帆」


「そうか、真帆か。俺はお前が気に入った。好きなだけここにいるといい」

そう言うとガハハハと笑いながら複数の男を連れ城の奥まで消えていった
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