ときのいたずら
見事に背中から地面へダイブした


痛みとかゆみの残る背中を尻目に


「猫は?!」

その私の声に反応するかのように猫は

「にゃ〜ん」と鳴いた


その声に安堵した私は


よかったと思いながら自分のお肉に …よくやった と褒めながら自分のたくましい背中をさすってあげた


傷は男の勲章とはよく言ったものである


私もここまで自分のお肉を誇ったことはないだろう


「にゃ〜ん」不意に猫が鳴き、心配そうな瞳でこちらを見つめてくる


「どうしたの?大丈夫!私は平気よ。あなたも怪我がなくてよかった」

猫を膝にのせ撫でながら私は周囲を見て固まった
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