ときのいたずら
森の奥へと入っていく猫のあとを追いながらさっきのおじさんとの会話を思い出す
(……戦?日本で戦争?そんな話ニュースで流れてたかな?)なんて考えていると
そこで不意に猫が走り出した!森の獣道を歩いていた私は急に猫がいなくなったことに焦り、無我夢中で駆け回る
この方向でいいのか、同じ木が立ち並んだ森を前も後ろもわからなくなってその場にうずくまる
(落ち着け、落ち着いて。怖くない怖くない)そう自分に言い聞かせて大きく息を吐いた
落ち着きを取り戻して耳を澄ますと猫の鳴き声らしき声が聞こえた
「みゃーーー!!!!」
「っ…!!!……!!」
他にも人の言葉とおぼしき声が聞こえてくる
さっきのおじちゃんかもしれない!
そう思い声のする方へと足を進めた
しかしそこには想像していたものとは違った一面が目に入った
「みゃーーー!!!!」
「なんだこいつ!人間様に向かって刃向かってんじゃねーよ!これでもくらえ!」
そういう男はそばにあった石を拾い上げると猫に向かって腕を思い切り振りかぶった
ガッ…………
「ミャァ……ニァ…」
慌てて私はその場に入った
「な、なにしてんのよ!なんてひどいことすんの?!」
「あ?知るか、人様の食べ物を取るそいつが悪ぃんだろ?てかなんだお前、妙なカッコしやがって女のくせに男にはむかってんじゃねーぞ?」
そういった男はしばらく睨むと飽きたかのようにくるりと踵を返した
「はぁ、戦続きで鬱憤溜まってんのによぉ。憂さ晴らしが猫とお前じゃやる気がそげちまった。あ〜あ、やめだやめだ。命拾いしたな嬢ちゃん」
そう言って歩き出した男
私は急いで猫の元に駆け寄ると、もう……既に息はなかった
(悔しい…なんで憂さ晴らしでこの子が死ななきゃいけないのよ。……ごめんね、あなたを守ってあげれなかった
待っててね、あの男に一言でも詫び入れさせてやるんだから!)
猫をポケットにあったハンカチで大事に優しく包み込み近くの木の下に置いた
(待っててね)
「ちょっと待ちなさいよ!」
できる限りの怒りを込め大声で話しかけた
すると男は立ち止まり振り返る
「なんだ?まだ用あんのか?…それとも俺が怖くなって謝ろうとしてんのか?」
ニタァと男の口元が嫌に歪む
それを気にせず私は言った
「ふざけんなよ?お前の憂さ晴らしで死んでたまるかよ!謝るだぁ?それはこっちのセリフだ!お前があの子に…あの猫に謝れ!」
「ア゙ア゙?なんであんなゴミに俺が謝らなきゃいけねーんだよ。お前もこれ以上逆らえば殺すぞ?」
そう言い男はニヤニヤしながら腰につけている刀に手をかける
きっと、そうすれば私が怖がると思っているのだろう…だけど今は恐怖より怒りが増して少しの勇気を作る。その隙に私は言い放つ
「ゴミはあんたよ!絶対に謝らせてやるから」
「ハッ上等だそのゴミに斬られる無様なお前を見て俺は楽しむとしよう」
そういうと男は刀を鞘から抜き私に向かって走り出してきた。
喧嘩なんてしたこともなかった私は綺麗に避けきれず右肩をかすってしまった
「痛っ!!!」
月明かりがふたりを照らす
「おやぁ?よく見たらおめぇ綺麗な顔してんじゃねーか笑
やめだやめだ、お前には今日の夜伽でもしてもらうか」
(……戦?日本で戦争?そんな話ニュースで流れてたかな?)なんて考えていると
そこで不意に猫が走り出した!森の獣道を歩いていた私は急に猫がいなくなったことに焦り、無我夢中で駆け回る
この方向でいいのか、同じ木が立ち並んだ森を前も後ろもわからなくなってその場にうずくまる
(落ち着け、落ち着いて。怖くない怖くない)そう自分に言い聞かせて大きく息を吐いた
落ち着きを取り戻して耳を澄ますと猫の鳴き声らしき声が聞こえた
「みゃーーー!!!!」
「っ…!!!……!!」
他にも人の言葉とおぼしき声が聞こえてくる
さっきのおじちゃんかもしれない!
そう思い声のする方へと足を進めた
しかしそこには想像していたものとは違った一面が目に入った
「みゃーーー!!!!」
「なんだこいつ!人間様に向かって刃向かってんじゃねーよ!これでもくらえ!」
そういう男はそばにあった石を拾い上げると猫に向かって腕を思い切り振りかぶった
ガッ…………
「ミャァ……ニァ…」
慌てて私はその場に入った
「な、なにしてんのよ!なんてひどいことすんの?!」
「あ?知るか、人様の食べ物を取るそいつが悪ぃんだろ?てかなんだお前、妙なカッコしやがって女のくせに男にはむかってんじゃねーぞ?」
そういった男はしばらく睨むと飽きたかのようにくるりと踵を返した
「はぁ、戦続きで鬱憤溜まってんのによぉ。憂さ晴らしが猫とお前じゃやる気がそげちまった。あ〜あ、やめだやめだ。命拾いしたな嬢ちゃん」
そう言って歩き出した男
私は急いで猫の元に駆け寄ると、もう……既に息はなかった
(悔しい…なんで憂さ晴らしでこの子が死ななきゃいけないのよ。……ごめんね、あなたを守ってあげれなかった
待っててね、あの男に一言でも詫び入れさせてやるんだから!)
猫をポケットにあったハンカチで大事に優しく包み込み近くの木の下に置いた
(待っててね)
「ちょっと待ちなさいよ!」
できる限りの怒りを込め大声で話しかけた
すると男は立ち止まり振り返る
「なんだ?まだ用あんのか?…それとも俺が怖くなって謝ろうとしてんのか?」
ニタァと男の口元が嫌に歪む
それを気にせず私は言った
「ふざけんなよ?お前の憂さ晴らしで死んでたまるかよ!謝るだぁ?それはこっちのセリフだ!お前があの子に…あの猫に謝れ!」
「ア゙ア゙?なんであんなゴミに俺が謝らなきゃいけねーんだよ。お前もこれ以上逆らえば殺すぞ?」
そう言い男はニヤニヤしながら腰につけている刀に手をかける
きっと、そうすれば私が怖がると思っているのだろう…だけど今は恐怖より怒りが増して少しの勇気を作る。その隙に私は言い放つ
「ゴミはあんたよ!絶対に謝らせてやるから」
「ハッ上等だそのゴミに斬られる無様なお前を見て俺は楽しむとしよう」
そういうと男は刀を鞘から抜き私に向かって走り出してきた。
喧嘩なんてしたこともなかった私は綺麗に避けきれず右肩をかすってしまった
「痛っ!!!」
月明かりがふたりを照らす
「おやぁ?よく見たらおめぇ綺麗な顔してんじゃねーか笑
やめだやめだ、お前には今日の夜伽でもしてもらうか」