dream
泥棒さん
とある町の住宅街。
赤、オレンジ、ライトグリーン、ブルーなど様々な色で造られた家々が立ち並ぶ素敵な街。
中には、ライトブルーとホワイトのストライプが特徴的なお菓子屋さんや
大きな立体アイスクリームの看板が目立つアイス屋が立ち並ぶ。
そんな明るく平和なはずの住宅街を走り回るのは…私。
たまたまみてしまっただけ。
見ず知らずの家で棚を物色する黒い帽子をかぶったあの人を。
目があってしまった。手をゆっくりと止めたあの人と。
咄嗟に目を逸らしたが横目に姿が見えている。
一階のベランダのドアを開ける男の姿。私は一気に走りだす。すると、男も私の後を追ってくる。必死に逃げる私。走っても距離が縮まらないのを足音で感じる。街を一周した後、男が侵入していた家に戻ってくる。
私は、開いていたベランダのドアから中へ入り振り向く。男は私との間にカラフルなソファを挟み立っていた。見合ったまま、私たちの息切れしている音と外でわいわいと話す子供達の笑い声が聞こえる。周囲の穏やかな日常に対して非日常的な状況にいる私。
ニヤッと男が笑った瞬間、これから私がどうなるのかはわかりきった事だった。
銀が深紅に染め上げる。
fin.
赤、オレンジ、ライトグリーン、ブルーなど様々な色で造られた家々が立ち並ぶ素敵な街。
中には、ライトブルーとホワイトのストライプが特徴的なお菓子屋さんや
大きな立体アイスクリームの看板が目立つアイス屋が立ち並ぶ。
そんな明るく平和なはずの住宅街を走り回るのは…私。
たまたまみてしまっただけ。
見ず知らずの家で棚を物色する黒い帽子をかぶったあの人を。
目があってしまった。手をゆっくりと止めたあの人と。
咄嗟に目を逸らしたが横目に姿が見えている。
一階のベランダのドアを開ける男の姿。私は一気に走りだす。すると、男も私の後を追ってくる。必死に逃げる私。走っても距離が縮まらないのを足音で感じる。街を一周した後、男が侵入していた家に戻ってくる。
私は、開いていたベランダのドアから中へ入り振り向く。男は私との間にカラフルなソファを挟み立っていた。見合ったまま、私たちの息切れしている音と外でわいわいと話す子供達の笑い声が聞こえる。周囲の穏やかな日常に対して非日常的な状況にいる私。
ニヤッと男が笑った瞬間、これから私がどうなるのかはわかりきった事だった。
銀が深紅に染め上げる。
fin.