今ならやり直せる
パソコンでの作業が一区切りし、配達伝票の整理にかかっていると、昼休みの時間になっている。
大抵、お弁当を持ってくるのだが、時々外にランチを食べに行くようにしていた。
オフィスの中で一日中いるよりも、外に出て公園の花を見たり、街路樹が季節により変化していく様子を眺めるのが楽しかったからだ。
オフィスを出て、特に店も決めずにブラブラと歩く。
一人で家に居て、寂しく昼ご飯を食べていたことを思うと、本当に働いて良かったと思える。
向かいから、男にべったりと腕を組み、身体ごと密着しているカップルが歩いてくる。白昼堂々とこういうことするカップルは苦手なので、視線を外しながら通り過ぎようとする。
しかし、何か予感がしてちらりと見ると、男性は剛君だ。
慌てて再び視線を外し、足早に行こうとすると
「華ちゃん!!」と呼び止められた。
「あ、どうも」と消え入りそうな声を出す。
剛君は若葉の手を腕から引きはがして、華に話しかける。
「ランチ?それなら一緒に行かない?」
すると、横にいた女性が
「ちょっと、つーちゃん、若葉と行く約束だよ。ダメだよ」と怒っている。
慌てて
「私は結構です。では」と走り去る。
胸の鼓動が高まり、とにかくその場から遠く離れたくて無我夢中で走った。
彼女だろうか? あの感じでは、友人とは言えないだろう。
それに、あの呼び名、相当親しいのだろう。
この湧き上がる感情はなんだろう。嫉妬!? 考えれば、あの外見でもてないはずはない。それに告白されたわけ
でもないし、彼女がいてもおかしくない。
食欲を無くして、公園のベンチに座り込んだ。
大抵、お弁当を持ってくるのだが、時々外にランチを食べに行くようにしていた。
オフィスの中で一日中いるよりも、外に出て公園の花を見たり、街路樹が季節により変化していく様子を眺めるのが楽しかったからだ。
オフィスを出て、特に店も決めずにブラブラと歩く。
一人で家に居て、寂しく昼ご飯を食べていたことを思うと、本当に働いて良かったと思える。
向かいから、男にべったりと腕を組み、身体ごと密着しているカップルが歩いてくる。白昼堂々とこういうことするカップルは苦手なので、視線を外しながら通り過ぎようとする。
しかし、何か予感がしてちらりと見ると、男性は剛君だ。
慌てて再び視線を外し、足早に行こうとすると
「華ちゃん!!」と呼び止められた。
「あ、どうも」と消え入りそうな声を出す。
剛君は若葉の手を腕から引きはがして、華に話しかける。
「ランチ?それなら一緒に行かない?」
すると、横にいた女性が
「ちょっと、つーちゃん、若葉と行く約束だよ。ダメだよ」と怒っている。
慌てて
「私は結構です。では」と走り去る。
胸の鼓動が高まり、とにかくその場から遠く離れたくて無我夢中で走った。
彼女だろうか? あの感じでは、友人とは言えないだろう。
それに、あの呼び名、相当親しいのだろう。
この湧き上がる感情はなんだろう。嫉妬!? 考えれば、あの外見でもてないはずはない。それに告白されたわけ
でもないし、彼女がいてもおかしくない。
食欲を無くして、公園のベンチに座り込んだ。