日帰りの恋
ドライブのお誘い
上司の神田英二(かんだ えいじ)が誘ってきたのは、ゴールデンウィークに入る直前。
彼と同じ部署に配属されて一年が過ぎたばかりの頃。
青天の霹靂だった――
株式会社トモロウは、キャラクターグッズの企画・販売を事業内容とする会社。私、真山妙子(まやま たえこ)は商品企画課に所属し、デザイナーとして働いている。
ゆるキャラブームが始まった頃、トモロウは得意先を増やし販路を広げた。
まずまずの業績を上げていた我が社だが、いつまでも好調が続くとは限らない。そこで、昨年度の初めに事業の発展を見据えた特別な人事があった。
――新しい感性を持った若手を投入しよう!
社長の一声で、3年制のデザイン専門学校を出たばかりの私を含む5名の新人が、一挙に企画課に配属されたのだ。
そのオフィスで出会ったのが、商品企画課第二班の神田主任。
班は6名のチームで構成されている。彼はリーダーで、私は新人の下っ端だった。
彼と同じ部署に配属されて一年が過ぎたばかりの頃。
青天の霹靂だった――
株式会社トモロウは、キャラクターグッズの企画・販売を事業内容とする会社。私、真山妙子(まやま たえこ)は商品企画課に所属し、デザイナーとして働いている。
ゆるキャラブームが始まった頃、トモロウは得意先を増やし販路を広げた。
まずまずの業績を上げていた我が社だが、いつまでも好調が続くとは限らない。そこで、昨年度の初めに事業の発展を見据えた特別な人事があった。
――新しい感性を持った若手を投入しよう!
社長の一声で、3年制のデザイン専門学校を出たばかりの私を含む5名の新人が、一挙に企画課に配属されたのだ。
そのオフィスで出会ったのが、商品企画課第二班の神田主任。
班は6名のチームで構成されている。彼はリーダーで、私は新人の下っ端だった。
< 1 / 56 >