日帰りの恋
インターチェンジ
 気持ちを切り替えると、神田さんとのドライブはとても充実したものになった。

 何といっても、キャラクターグッズに詳しい彼と、お喋りできるのが嬉しい。さっきまでの寂しさなんて、忘れてしまいそうになる。

 この旅は、仕事であるはずなのに。


 古瀬木インターへと続く下り車線沿いには、休憩エリアが細かく設置されている。

 神田さんは全てのPA・SAに立ち寄った。
 そして土産コーナーで、ご当地商品やキャラクターグッズを買い物して回るのだ。

 トモロウの商品が販売されていると、配置や品数、客の反応などをチェックしていた。夢中になっている横顔は、まるで恋する少年のようだと思う。

(本当に仕事が好きなんですね)

 やるせないため息をつく私に、

「気に入ったものがあれば、ほしいだけ選びなさい」

 彼は明るく笑い、言葉どおり際限なくグッズを選ばせてくれた。

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