くちづけ~年上店長の甘い誘惑~
飛び出すように店を出ると、私は息を吐いた。
「――何なのよ、もう…」
そう呟いた後、手で唇を隠すようにおおった。
先ほどキスされた藤岡さんの唇の感触が、まだここに残っている。
その感触を消したくて唇をぬぐいたい衝動に駆られたけれど、やめた。
「――私、何で抵抗しなかったんだろう…?」
手を離したのと同時に、そんなことを思った。
初めて会った男の人にキスをされた時、嫌悪感を感じるのが当たり前だ。
その状況になったと言うのに、私は何も感じなかった。
戸惑っていたから感じなければ抵抗もできなかったのかと聞かれたら、そうではないと答える。
自分でも何でなのかはよくわからないけれど。
「――何なのよ、もう…」
そう呟いた後、手で唇を隠すようにおおった。
先ほどキスされた藤岡さんの唇の感触が、まだここに残っている。
その感触を消したくて唇をぬぐいたい衝動に駆られたけれど、やめた。
「――私、何で抵抗しなかったんだろう…?」
手を離したのと同時に、そんなことを思った。
初めて会った男の人にキスをされた時、嫌悪感を感じるのが当たり前だ。
その状況になったと言うのに、私は何も感じなかった。
戸惑っていたから感じなければ抵抗もできなかったのかと聞かれたら、そうではないと答える。
自分でも何でなのかはよくわからないけれど。